Genius Party<ジーニアス・パーティ>


【評価】 平均評価: 4.0/ 総数: 2件
[3点] 制約ゼロというメリット、デメリット。
各10分程度の映像世界、七本を楽しむための宴。
でもタイトル負けしています。絶対に。

1本目からこの作品群を見るための姿勢を試される気がします。
どの作品もヤマは低く、オチも弱い、テーマに至っては探す方が難しい。
これらを「ショートフィルム」と表すより「映像実験」もしくは「卒業制作」。
特にその象徴といえるのが 5本目「LIMIT CYCLE」。
視聴者そっち除けの気だるいモノローグ、有り触れた図形に、退屈な映像。
まるでどこかの宗教に入信させるための映像かと思えるほどに、
猛烈な睡魔に襲われました。

キャラクターデザイナー、メカデザイナー、美術監督、漫画家、音響監督…
様々な分野の人間が監督となって自由に一本撮るという試みは素晴らしいのだが、
制御出来てない船に乗るような感覚を味わうことになる。
作品によってはその船は沈没するし、役割無視して空も飛ぶだろう。

各々の監督が好き勝手やりたい放題やっているのが活き活きして、
その中で楽しめる作品が少なからずあるのは良いのだが。
制約が無いために、天才の線引きも曖昧になったのでしょうか。

とにかく話題性だけの棒読み俳優を起用する前に、
もう少しだけ「大衆性」に目を向けて欲しい一本です。 (2008-07-08)
[5点] 制約はゼロ。常識なんて捨てちゃえ。
STUDIO4℃が贈るオムニバスムービー。
2007年7月に劇場で公開された今作は、アニメーターとして有名どころを集結させ「制約は、ゼロ」のもとでそれぞれの個性を生かした映像を見せる短編作品である。

知っているのは河森正治、湯浅政明、そして渡辺信一郎。
それ以外の人の作品では木村真二の『デスティック・フォー』は面白かった。どこか『ナイト・メア・ビフォー・クリスマス』を彷彿とさせる怖めのビジュアルだがキャラクターはそれに反して子供のような純粋さをもっていて、主人公の少年がカエルを助けるため、仲間を募って冒険するのが見ているとなんともほほえましい気分になる。
河森正治の『上海大竜』と湯浅政明の『夢みるキカイ』について、前者は疾走感のあるメカアクションにまず興奮し、後者では独特の色とチラリと垣間見える残酷な展開はやはり監督のカラーが出ていると感じた。

で、個人的に一番だったのは渡辺信一郎監督の『BABY BLUE』。
「カウボーイビバップ」などで見せたカッコいい演出に加えてこの「制約ゼロ」な環境でどんな作品を見せてくれるかと期待すれば、高校生の男女を題材にした純然たる青春ストーリー!内容は二人が学校をサボってどこか遠くへ行こうかと旅をする話なのだが、かれらの微妙なしぐさや途中での警官とのコメディチックなやりとりも含め、改めてこの作品が渡辺監督作品であるということを認識させられるほど情緒的だ。

10分ちょっとでどれだけ魅せてくれるか。
それぞれの作品をどう感じるかは人それぞれだが、一つでも楽しめれば見た価値はあったと思う。特典のコメンタリーでは河森監督が一番笑えた。 (2008-07-04)
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